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第1章リストラされそう?兆候と最初にやること、退職勧奨と解雇の違い

節ごとに読む:1-1 1-2 1-3 1-4

POINT

この章の要点

よく挙げられる兆候

指南記事でよく挙がるのは、次のようなものです。どれも「あれば必ずリストラ」というものではありません。複数が重なったときに備え始める目安と考えてください。

会社の置かれた状況によって、会社の出方も交渉の余地も変わります。見分け方は第3章 黒字リストラと赤字リストラで扱います。

退職勧奨と解雇は別物

退職勧奨:応じるかどうかは本人が決める

退職勧奨は、会社が社員に「辞めてもらえないか」と働きかけることです。法律上は、社員が自分の意思で退職に合意するよう促す行為にとどまります。したがって、断ることができます。断ったことを理由に不利益な扱いをしてよい、という決まりはありません。

ただし、何度も呼び出す、長時間にわたる、大声や威圧を伴うなど、本人の自由な判断を妨げるほどの勧奨は、違法な退職強要とされることがあります。どこからが違法かは事情しだいで、個別の判断になります。面談での向き合い方は第9章で詳しく書きます。

解雇:会社の一方的な契約終了には厳しい制限がある

解雇は、会社が社員の同意なしに雇用契約を終わらせることです。主なルールは次のとおりです。

経営不振による人員削減(整理解雇)では、裁判例で次の4点が重視されます。①人員削減の必要性、②配置転換・出向・希望退職の募集など解雇を避ける努力、③対象者の選び方の合理性、④労働者側との十分な協議。

失業給付での扱い

ハローワークの基準では、「事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した者」は特定受給資格者に当たります。解雇(本人の重大な責任による解雇を除く)も同じです。

一方で、以前から常に設けられている早期退職優遇制度に応募して辞めた場合は該当しないと明記されています。「希望退職」と名前がついていても、それが今回の人員削減のための募集か、常設の制度かで扱いが分かれうるということです。給付日数などの差は第11章で扱います。

最初の数日でやること

  1. 記録を始める:いつ・誰が・何を言ったかを、その日のうちに書き留めます。メールや配布された書面は保存します。方法は第7章。
  2. 会社の規程を確かめる:就業規則、退職金規程、自分の労働条件通知書(雇用契約書)。割増退職金や退職理由の区分を比べる土台になります。
  3. 家計を1枚にまとめる:毎月の支出、ローンの残高と返済額、教育費の予定、貯蓄。辞めるか残るかを考える前提です(第11章)。
  4. 話を聞ける人を探す:先に辞めた先輩、社外の相談窓口(第8章)。

最初の数日でやってはいけないこと

相談先

退職勧奨が違法な強要に当たるか、解雇が有効かといった判断は、個別の事情によって分かれます。この章は一般的な説明で、個別の判断は相談先で確かめてください。

記録

この章で記録しておくこと

CHECK

この章のチェックリスト

出典

事実の確認表

主張 出典 確認日
客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当でない解雇は無効(労働契約法16条) 兵庫労働局「解雇・退職」https://jsite.mhlw.go.jp/hyogo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/kaiko_taishoku.html 2026-09-30
解雇は30日前予告または30日分以上の平均賃金(労働基準法20条) 同上 2026-09-30
請求があれば解雇理由証明書を遅滞なく交付(労働基準法22条) 同上 2026-09-30
整理解雇で重視される4つの要素 同上 2026-09-30
退職勧奨による離職は特定受給資格者、常設の早期退職優遇制度への応募は該当しない ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_range.html 2026-09-30
自由な判断を妨げる執拗な勧奨は違法な退職強要とされうる 弁護士・専門メディアの解説が一致(下記) 2026-09-30
リストラの兆候の例 経験則・指南記事 2026-09-30
参考

参考にした記事