4-4会社がリストラする理由|金利上昇・AI・社会保険料の負担(第4節/全6節)
第4章の節:4-1 4-2 4-3 4-4 4-5 4-6
ほかによく挙げられる理由
指南記事や報道、会社の発表でよく挙げられる理由を、分類して並べます。実際には、いくつかが重なっていることがほとんどです。
株主・資本市場からの要求
- 資本効率の改善:東京証券取引所は2023年3月、プライム市場とスタンダード市場のすべての上場会社に、資本コストや株価を意識した経営を求める要請を出しました。株価が純資産を下回る(PBR1倍割れ)会社などで、採算の低い事業の見直しを進める動きにつながった、とよく言われます。要請では、事業の見直しと並んで、研究開発や人への投資も期待されています。
- 株主からの提案・圧力:いわゆる「物言う株主」から、不採算事業の売却や経費の削減を求められる例があります。
- 買収・ファンドの傘下入り:投資ファンドに買収された会社で、企業価値を高めるための経費削減や事業の整理が進む例があります。
事業と組織の組み替え
- 事業の組み替え:採算の低い事業からの撤退、成長分野への人の移し替え(黒字リストラの典型、第3章)
- 合併・経営統合の後の重複の整理:本社部門・管理部門・拠点が重なり、人員を減らす例があります。
- 事業の売却・分社化:売却される事業の社員に、移籍か退職かの選択が示される例があります。
- 生産・拠点の再編:工場や営業所の閉鎖・統合、海外への生産移管。勤務地が変わる形で人員が調整されることもあります(第14章)。
- 業務の外部委託・デジタル化:経理・人事・総務などの定型業務を外部に委託したり、システムやAIに置き換えたりする(上の「理由2」)。