6-1早期退職の割増退職金の相場と対象年齢|上場企業の発表から(第1節/全4節)
この章の要点
- 上場企業の希望退職は、45歳以上、50歳以上、53歳以上のように、中高年を対象にする例が目立ちます。年齢を問わない募集もあります。
- 割増退職金の額は、多くの会社が個別には公表していません。代わりに、結果の開示にある「特別損失(特別加算金+再就職支援の費用など)÷ 応募者数」で、1人当たりの費用のおおよそが分かります。
- 下の例では、1人当たり約440万円〜約2,500万円と、会社によって桁が違いました。「相場」は一つの数字ではなく、会社の体力と対象者の年齢・勤続年数で大きく変わります。
数字で見る募集の規模
東京商工リサーチによると、2025年度(2025年4月〜2026年3月)に早期・希望退職の募集が分かった上場企業は46社、募集人数は2万781人で、前年度の約2.5倍でした。このうち黒字企業は32社(69.5%)、黒字企業の募集人数は1万6,908人で全体の81.3%を占めました(第3章)。
対象年齢の例(上場企業の発表・報道から)
| 会社(発表時期) | 対象 |
|---|---|
| 三菱電機(2025年) | 53歳以上かつ勤続3年以上 |
| 三菱ケミカルグループ(2025年) | 国内の50歳以上かつ勤続3年以上 |
| 明治ホールディングス(2025年) | 50歳以上(募集人数は定めず) |
| 東北新社(2024年8月発表) | 45歳以上の正社員など |
| サンデン(2025年) | 国内勤務の社員(年齢の条件なし) |
| ユーグレナ(2025年) | 全従業員(一部を除く) |
中高年を対象にする理由としては、給与と会社負担の社会保険料が高いこと、年齢構成の見直し、定年延長の負担などがよく挙げられます(第4章)。