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28-1リストラ・退職勧奨のよくある質問と誤解

章を通して読む 第28章の節(全3節):28-1 要点 / 28-2 誤解13:「相談すると会社にばれて不利になる」 / 28-3 相談先・記録・チェックリスト

POINT

この章の要点


誤解1:「退職勧奨を受けたら、断れない」

断れます。退職勧奨は会社からのお願いで、応じるかどうかは本人が決めます。解雇とは法律上まったく別物です(第1章・第9章)。

誤解2:「退職届は早めに出したほうがいい」

自分から退職届を出すと、自己都合の退職と受け取られるおそれがあります。会社から勧奨を受けたなら、その経緯を記録し、合意書の退職理由の書き方を確かめてから判断します(第9章)。

誤解3:「会社都合になれば、何でも得」

会社都合(特定受給資格者)になると、失業給付の日数が増え、給付制限もかかりません(第11章)。ただし、割増退職金の額、退職日、有休、競業避止、清算条項など、合意書のほかの条件も合わせて比べないと、全体で損をすることがあります(第9章)。

誤解4:「希望退職に応じれば、必ず会社都合になる」

人員削減のための募集に応じた場合と、以前から常設されている早期退職優遇制度に応募した場合とで、扱いが分かれます。後者は特定受給資格者に該当しないと、ハローワークの基準に書かれています(第3章)。

誤解5:「競業避止の誓約書は、全部無効だから気にしなくていい」

退職後の競業避止は、必要で合理的な範囲でしか有効とされません。ただし、守るべき会社の利益、地位、地域、期間、行為の範囲、代償措置を総合して判断されるため、「全部無効」とは言い切れません。また、競業避止が無効でも、前の会社の営業秘密を使ってよいことにはなりません(第10章)。

誤解6:「残れば安泰」

退職勧奨を断って残っても、配置転換、降格、仕事の取り上げ、繰り返しの面談、遠方への転勤などが起こりえます。残るなら、記録を続け、撤退ラインを先に決めておきます(第14章)。

誤解7:「辞めれば楽になる」

辞めたあとも、年齢による転職の難しさや、賃金の低下が待っていることがあります。厚生労働省の調査では、55〜59歳の転職者のうち、賃金が下がった人が上がった人を上回りました(第13章)。

誤解8:「退職金はまとまったお金だから、投資や起業で増やせばいい」

退職金は、収入が途絶える期間と老後を支えるお金でもあります。大きなお金を一度に動かす前に、家計の表を作り、失敗の型を知っておきます(第16章)。

誤解9:「年金は早くもらったほうが得」

65歳より早く受け取る(繰上げ)と、1か月早めるごとに年金額が0.4%減り(1962年4月2日以降生まれ)、その減額は一生続きます。損得は寿命や家計しだいで、一概には言えません(第16章)。

誤解10:「再就職支援会社は自分の味方だから、言うとおりにすればいい」

費用を払っているのは元の会社です。支援の中身を確かめ、自分でも別のルートを持ちます(第17章・第18章)。

誤解11:「転職エージェントに登録すれば、あとは任せられる」

エージェントの報酬は採用が決まったときに入るため、決まりにくいと見た人を後回しにする、決まりそうな求人を急がせる、といった例があると言われます(仕組みは第17章)。勧める理由を聞き、決めるのは自分です(第19章)。

誤解12:「録音もメモもしなくても、何とかなる」

後から「言った・言わない」になると、記録のない側が不利になりがちです。面談の日時・相手・内容を、その日のうちに残します(第7章)。