7-1リストラ面談の記録の残し方|メモ・録音・メールの保存方法(第1節/全3節)
この章の要点
- 記録は「日時・場所・相手・言われたこと・自分が答えたこと」を、その日のうちに残すのが基本です。
- 残した記録は、失業給付の離職理由の確認、条件の交渉、労働局のあっせん、労働審判などで、自分の説明を支える材料になります。
- 記録は自分の体験と、自分宛ての書面・メールを中心にします。社外秘の資料を持ち出すと、別の問題を招くことがあります。
なぜ記録が要るのか
退職勧奨やリストラの場面では、後から「言った・言わない」が争いになりがちです。会社側は面談の記録を残していることが多い一方、社員側は何も残していないことがよくあります。記録は、次のような場面で自分の説明を支えます。
- 失業給付の離職理由:会社が離職票に書いた理由と自分の認識が違うとき、ハローワークで異議を申し立てられます。その際、勧奨を受けた経緯を示す材料になります(第11章)。
- 条件の交渉:面談で示された条件や約束を、後で確かめるときに使えます(第9章)。
- 労働局の「あっせん」:都道府県労働局の紛争調整委員会が間に入り、話し合いでの解決を手伝う制度です。無料で、非公開です。労働者・会社のどちらからでも申し込めます。
- 労働審判:地方裁判所で、裁判官1人と労働関係の専門家2人が、原則3回以内の期日で審理する手続きです。結果に異議が出れば訴訟に移ります。
なお、労働局の相談・助言・あっせんを利用したことを理由に、会社が不利益な扱いをすることは法律で禁じられています。
何を記録するか
面談ごとに
- 日時(開始と終了)、場所
- 同席者の名前と役職
- 会社側が言ったこと(できるだけ言葉どおりに)
- 自分が答えたこと
- 示された条件(割増退職金、退職日、有休の扱い、再就職支援)と回答の期限
- 渡された書面の名前と枚数
面談以外で
- 配置転換・仕事の取り上げ・評価の変更があった日と内容
- 会社からのメール、社内チャット、配布資料(自分宛てのもの)
- 体調の変化、通院した日(心身の不調が出た場合)
- 相談した先(労働局、弁護士など)と日付、受けた説明