10-2競業避止義務と転職|同業他社への就職制限はどこまで有効か(第2節/全3節)
秘密保持義務との違い
- 競業避止:どこで働くか(就職先・事業)を制限する約束
- 秘密保持:会社の秘密情報を使わない・漏らさない約束
会社の営業秘密は、競業避止の約束がなくても不正競争防止法で保護されます(第8章)。競業避止の条項が無効とされる場合でも、前の会社の秘密情報を持ち出したり使ったりすることは別の問題として残ります。
サインする前に確かめること
- 条項の文言を書き写す(期間・地域・対象の業種や会社・禁止される行為)
- 代償(手当や退職金の上乗せ)があるか
- 自分が次に考えている仕事と重なるか
- 範囲を狭める、または削ってもらえないか会社に聞く
- 不安があれば、弁護士に見てもらう
有効かどうかは個別の事情によって判断が分かれます。「どうせ無効だから気にしなくてよい」とも、「書いてあるから絶対に守らなければならない」とも言い切れません(第27章)。
転職活動での扱い
応募先に、前の会社との間で競業避止の約束があるかを聞かれることがあります。約束がある場合は、内容を正直に伝え、応募先と相談するのが一般的です。
相談先
- 弁護士、法テラス(条項の有効性など個別の判断)
この章で記録しておくこと
- 就業規則・誓約書・退職合意書にある競業避止・秘密保持の条項の写し
- 条項について会社に質問した日と、会社の回答
- 相談した専門家と、その説明